スカイマークとピーチが日本のLCCの柱に
2011年に設立されたLCCといえば、ご存じのとおり「Peach(ピーチ)」です。
最初はA&Fアビエーションでしたが、ブランド名に合わせてピーチ・アビエーションとなりました。
このピーチの出資者は大手ANAと香港のファーストイースタン・インベストメントグループなど。だからA&Fだったわけですね。
ピーチは「日本初の本格LCC」と言われていますが、本当はそれらしきものはこれまでにもあったのです。
航空業界が自由になったのは、日本では20年ほど前のこと。
1990年代には、たくさんの新しい航空会社ができ「格安航空会社」と呼ばれていたので、この名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。
でも、どんなにオトクだとしても発着ができない、規制に引っ掛かるなどで思うような運営ができず、結果的に格安にするのが難しく大手に押しつぶされるようになくなっていったのです。
そんな中ひとつだけオリジナルを大切にし、経営をしていったのが「スカイマーク」なのです。
今でこそスカイマークが注目されていますが、実はスカイマークとエア・ドゥが就航したのは、今から10年以上前の1998年。
しかし、そのころとは内容が違うからこそ、今注目されていると言うわけで、当時から革新的なLCCだったかというと、そうではないのです。
もしそうであれば、LCCと言う言葉が今すでに定着しているわけであって・・・スカイマークがLCCという形になりつつあるのは、まだ最近のことと言えるでしょう。
LCCが格安運賃の理由は「コスト削減」。
しかし、ただそれだけではなく良く言われる「薄利多売」タイプで、大手の大型機に対してLCCは小型機でたくさん運航をすることになるのですが、発着枠を考えても簡単とは言えません。
でも、日本の大都市圏の成田・羽田・関空の中身が変わり、再国際化なども考えられ、変わりつつある今だからこそ、発着枠の確保ができるかどうかが大きなカギになります。
滑走路増設や大きな空港が機能を強化する今こそがLCC誕生のきっかけになっていて、その元祖が「ピーチ」と言われているわけです。