■安全性と効率性は両立可能
例えば目指すべき目標が二つあるとして、それぞれが対立しなければ
２つを同時に目指すことができます。
安全性と効率性はまさにその代表的なものです。
安全は信頼性を維持、向上させることで実現できますし
効率は作業効率を高めることで実現できるので方向性は反しません。
安全を求めても、効率は下がりません。
効率を求めても、安全は下がりません。
但し、効率の求め方を間違えると、安全がおろそかになることもあるので
どちらも損ねることのないように対応することが必須です。
■一方を高めるともう一方も高まるケース
安全と効率のどちらかを高めると、両方が高まることがあります。
例えば飛行機を運航するに当たり、運航目的が同じであれば
同一機種で揃えることにより整備にかかるコストを削減できるとともに
機種を絞ることで集中的な管理ができ安全性を高めることができるのです。
これこそまさに一石二鳥と言えるかもしれません。
更に言えば、効率をアップすることでクオリティを落とすことなく
問題発生に対応することができるので、危機管理能力もアップします。
■連続式耐空証明
耐空証明とは、航空機の車検のようなものです。
年に１回、数日間かけて国による検査を受ける形となります。
これを連続式と呼ばれる耐空証明を取ることによって、年１回の検査をパスできるので
検査を受けている間の停滞期間を回避できるのです。
連続式の耐空証明を受けるためには、高いハードルがありますが
安全性を高く担保することで、年１回の検査を受ける必要がなくなるという
効率化も実現していると言えるでしょう。
■無線設備等保守規程
航空機には無線が導入されていますが、その無線設備を保守する上でのルールで
機体から無線を取り降ろして受ける検査の期間を延長できます。
検査を受ける頻度が減ることによって、機体の運行時間を延ばすという効率化が進みます。
■できるだけ一石二鳥を狙う
何かを導入する際、その効果がどこまで影響するかを考えて行うべきです。
そうすることで、単純に１つの事をするだけでなく波及効果を得ることができ
一石二鳥もっといえば一石三鳥になることもあるでしょう。
同じ効果を得られるのであればコストが低い方法を選びましょう。
一方の効果を高めることで、もう一方の効果も高まるのであればそれを選びましょう。
このような考え方や姿勢を社員、チーム、会社のそれぞれが持つことによって
業務や仕事はよりシンプルになり、より高い利益を生み出すことに繋がります。
そんなに都合よく一石二鳥、一石三鳥ができれば苦労しないと思うかもしれませんが、
いつまでたっても実現する事はできません。
諦めるのではなく、一度考えてみましょう。
きっと何かひらめきを感じることがあるかもしれません。
そのひらめきこそが、何より大事であり見逃してはいけないヒントになるのです。
