■再発防止のためにやるべきこと
不具合や失敗は仕事をする上で付き物です。
だからこそ、不具合や失敗が生じた際は徹底的に原因を追究し、
対策することが欠かせません。
個人、チーム、会社の単位で発生した問題を放置したとすれば、
それらの存在価値そのものが揺らいでしまいます。
航空会社の場合、絶対に守るべきものは安全性であり
それに関わる問題は最優先で厳しく対処することになります。
安全性を担保するためなら、なりふり構わずに対策を講じるのです。
基本的に「不具合が発生したら同じ不具合を二度起こさない」ということです。
これは全業種に共通することで、同じ事を繰り返し発生させていると
信頼はどんどん損なわれてしまい、回復させることができなくなります。
同じ問題を繰り返さない事で、対策に意味が生まれます。
似ているけれども違った問題が発生するかもしれない、という気付きにもなります。
そうすることで、未然に問題発生を防ぐことができるのです。
原因をとことん探し出し、真因を特定することが大事です。
原因の先には真因があります。
そして再発防止策を講じるのです。
同じモノ、サービスを使っている場所があれば、同じ問題が起こりえます。
横展開し、問題が発生しないように全ての箇所で対策を講じれば、将来的に発生するであろう
問題を未然に防ぐことができるのです。
■再発を防ぐ仕組みをどうするか
原因究明し真因を確定させるために必要なことは、情報収集です。
何処にどのような問題があったのか、どんな些細なことでも情報としてピックアップします。
小さな情報の中に、大きな問題を発生させる真因が潜んでいるかもしれません。
そして次に得られた情報をもとにしてストーリーを考えます。
これとあれが関係して問題が生じたのではないか?という形で複数のストーリーを立て
妥当性のあるもので絞り込んでいきます。
絞り込んだストーリーに沿って、実際に起こりえるかどうかを検証します。
検証によって問題を再現できれば、真因がどこにあったのかが明確になるでしょう。
真因が確定したら、次に再発防止策を考えます。
真因を発生させたタスクに対して、それを未然に防ぐための措置を講じるのです。
そしてそれはできる限りシンプルでなければなりません。
再発防止策が複雑になってしまうと、再発防止を講じることによって
新たな問題が発生しかねないからです。
可能な限りシンプルにして、誰でもできるようにすることが重要です。
一度起こった問題を再び起こらないようにするためには、誰がやっても
同じ結果を得られるようにすることが最も重要なのです。
絶対に優先すべきことも意識する必要があります。
優先すべきことを考慮しながら、再発防止策を立てなければなりません。
再発防止しても、それが絶対に優先すべきことを侵害していたとすれば
それは新たな問題を作っていることになります。