大手の航空会社にはサポートカウンターと呼ばれる仕組みがあり、
そこでは乳幼児連れや体が不自由な方を対象に、サポートするカウンターを設けています。
どのような利用者も安心して空港を利用できるように、
という前提となっていてグランドスタッフは研修でさまざまなケースを想定して
対応方法を身に着けています。
例えば、車いすを利用している方、目や耳が不自由な方などについては、
搭乗から機内、降機までのあらゆるバリアをクリアして、
継ぎ目なくサポートできるスキルを有しています。
■サポートカウンターこそ本領発揮の場所
グランドスタッフにとってサポートカウンターこそが、
そのスキルを本領発揮する場所と言えるでしょう。
通常業務はもちろんですが、1人1人に対して臨機応変な対応が必要になる
サポートカウンターはそのスキルが試されるからです。
例えば車いすを使っている方でも、いろいろなケースがあります。
・自分の車いすを使いたい
・自分の車いすは預けてレンタルにしたい
・機内でも車いすを使う場合は、スリム化したものに交換する
など乗客によって同じ車いすでも内容が異なるのです。
また事前情報を提供してくれる車いすの乗客もいますが、
繁忙期などに関係なく事前情報の提供が漏れる方もいます。
そのような場合は、車いすの扱いから個人情報の登録など
様々な手続きが必要になり対応に数十分必要になることもあります。
そのため、予約時点で事前情報の提供をしておくことが、
車いすを利用している乗客としても手間を省略することになるので、
そのあたりの意識と周知が必要と言えるでしょう。
そんなこと知らない方も大勢いるのが現実だと思います。
出発時間に間に合わせるためにも、こういった部分での時間的なロスは
グランドスタッフにとってひやひやするものと言えるでしょう。
■目が不自由な方へのアテンダント
目が不自由な方のアテンダントは、車いすの乗客とは異なる配慮が必要です。
例えば、到着地で利用する交通機関の切符を購入する手伝いや、
のどの渇きを感じている場合には、コンビニなどで飲み物を購入するなど
その場に応じた臨機応変な対応が必要になってきます。
やりすぎれば「余計なお節介」となってしまうので難しいですが、
そのあたりの匙加減も乗客の方とのコミュニケーションの中で、
瞬時に判断し決断していくスキルが必要となります。
グランドスタッフがさまざまなケースに十分なスキルをもって対応することで、
サポートを必要とする乗客であっても、その他の乗客と変わりのないサービスを提供し、
不足している部分があればそれを補っていきます。
どのような些細なことでも困っていることがあれば、遠慮することなく
サポートカウンターを利用してみてはどうでしょうか。
グランドスタッフの心からのおもてなしを受けることができるでしょう。