チケットの価格の決め方

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飛行機の搭乗券は今やネットで手配するのが当たり前です。
しかし昔は旅行代理店でチケットを発行してもらうのが一般的でした。
チケットを持って空港に到着したら航空会社のチェックインカウンターの行列に並び
職員にチケットを提示しチェックイン手続きをしてもらっていました。
かつては飛行機に乗る直前にチケットの半券を「もぎる」なんてことも行われていました。
また搭乗する飛行機が国際線の場合には、帰りの飛行機に乗る前に航空会社の予約再確認をしなければいけませんでした。
この予約の再確認をリコンファームというのですが、英語が苦手な人が海外の航空会社に
予約の確認をしなければいけなかったので、憂鬱に感じる方が多かったのです。

2022年現在、飛行機の搭乗券はネットで手配し、チェックインもスマホに表示させたバーコードでOKになり
面倒な手続きがかなり省力化されてきています。
ネットを利用した予約システムを当たり前だと思っているかもしれませんが、実はこのプログラムはかなり高額です。
予約システムにはGDS(Global Distribution System)というインフラが使われており
アマデウス、アポロ、ガリレオというプログラムで、一つ100億円単位で売られています。

実は飛行機のチケットの決め方もこうしたシステムが自動で決めています。
飛行機のチケット代金は一日違うだけで大きく変わったりしますし
同じ日でも搭乗する時間によって値段が違ったりします。
また購入した日付によっても値段に差がでます。
90日前に購入すれば安く、直前になればなるほど価格が上がったりします。

この価格は航空会社の人が一つ一つ決めているわけではなく、
イールド・マネジメント・システムという情報インフラが自動で決めています。
チケットの価格は現時点の予約状況、過去の実績、季節、曜日、ライバル会社の価格など
様々な情報をもとに販売価格が導き出され、自動でコントロールされます。
チケットの売れ行きが良くなく、座席に空席が目立つ場合には割引され売りに出され
逆に座席が埋まっていると通常料金に近い価格に調整されます。

ただし、最も重要なのは「その他の情報」です。
大人気のアーティストがドームでコンサートをするとなれば各地からファンが押し寄せますし
大規模な学会が行われれば出席者が大移動します。
こうった情報はシステムが拾うことができません。
人が一つ一つ情報を確認し入力しています。

チケットを安く買いたいなら、できるだけ早く購入することが1つ目の条件です。
座席が埋まっていれば航空会社は無理に安い値段でチケットを売る必要がありません。
あとは椅子取りゲームになるので正規に近い値段でも必要な人は購入するでしょう。
逆に埋まっていなければ、少しでも座席を埋めるためにチケットは安く売られます。
しかし全ての人が余裕を持ってスケジュールを立てられるわけではありません。
どうしてもギリギリにならないと購入できないという人もいるでしょう。
だからこそ、予定が立つのであればできるだけ早く購入してしまうのがおすすめです。
また目的地で大人気アーティストやアイドルのコンサートや大規模な学会があるときには
価格が下がりませんので日程を変更することをおすすめします。