空港には昼間ではなく夜間に働く人もいます。
例えば深夜の那覇空港です。
那覇空港は24時間空港ですが、最後の旅客機の到着は22時です。
羽田空港から到着するANAが最終便となっています。
22時台に到着した後、乗客はホテルや自宅に向かって空港から出ていくと
空港には、ほとんど人がいなくなりガランとした空間になります。
空港としての一般的な営業時間はここで終了となります。
私達が一般に目にするのもこの時間帯の空港まででしょう。
しかし旅行客がいなくなったからと言って空港も眠りにつくわけではありません。
最後の旅客機が到着してから1時間以上経過した深夜24時頃から
那覇空港には貨物船用のプレイターと呼ばれる貨物専用航空機がどんどんやってきます。
実は那覇空港には北海道、東京、大阪など日本全国からその日の航空貨物が運ばれてくるのです。
プレイターは旅客機の客室スペースに荷物が積み込めるように改装された飛行機です。
見た目には旅客機と大きな差はありませんが、人ではなく荷物を運びます。
このため那覇空港では深夜に到着した航空貨物を
アジアを中心とした海外に発送するための仕分け作業が夜通し行われています。
到着した荷物を香港、シンガポール、台北など行き先別に荷物を仕分けすると
行き先別のプレイターに積み込み、早朝4時くらいに各国に向けて続々と飛び立っていきます。
この間の作業はたった数時間で、非常にスピーディーです。
例えば北海道からシンガポールに荷物を送りたいとき、朝に送った荷物は
深夜には那覇空港に到着し、仕分けされ翌早朝には仕分けされシンガポールへと送られます。
生鮮食品など鮮度が必要なものもあっという間に現地に届くので新鮮な状態で到着できます。
海外への荷物も最短翌日に到着するというのが航空機を使った運送のメリットです。
深夜の空港という普段私達が見ることのない時間帯にも空港では働く人がおり
空港自体は休むことなく稼働しています。
こうした人達が日本のインフラを支えているといっても過言ではないでしょう。
海外からの荷物があっという間に届くのも、海外への荷物があっという間に届けられるのも
私達が見えない部分で働いている人たちがいるからです。