覚えてみよう!空港を表すアルファベット「スリーレターコード」

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スリーレターコード(3レターコード)はアルファベット三文字の組み合わせによる略記法です。
例えばAKB48のAKBは秋葉原(AKihaBara)の頭文字ですし
NMB48は大阪難波(NaMBa)の頭文字ですから、これも一種のスリーレターコードです。

空港のスリーレターコードはカナダに本部がある航空業界団体「国際航空運送教会(IATA)」に登録されています。
どの空港にも必ず一つずつアルファベット三文字の略記があります。
世界中には1万を超える空港がありますが、アルファベットは26文字あり
26×26×26=17576パターンがあるので重複することなく利用することができるのです。
古い空港ほど年を連想させるアルファベットが割り振られているのが特徴です。

同じように空港も3つのアルファベットで示すことができます。
これは日本国内だけではなく海外の空港も一緒です。

(例)
●羽田空港⇒HND
●成田空港⇒NRT
●伊丹空港⇒ITM
●新千歳空港⇒CTS
●バンコク・スワンナプーム国際空港⇒BKK
●シャルル・ド・ゴール国際空港=CDG

これらは名称が直接スリーレターコードで記されたわかりやすいパターンです。

しかしすべてのスリーレターコードが分かりやすい名称の頭文字とは限りません。

(例)
●広島空港⇒HIJ
●北九州空港⇒KKJ
●熊本空港⇒KMJ

最初の法則で言うなら、広島空港はHRSになるような気がするでしょう。
北九州ならKKSですね。
では一体最後の「J」はどこからやってきたのか?

実はこれは「日本=JAPAN」の略です。
アルファベット三文字だと表記が限られてきますから、他の空港との重複を避けるため
日本の印である「J」を最後につけて表記します。

更にこの枠を越えてちょっと不思議な表記がされるのが関西国際空港です。
関西国際空港はなんと「KIX」と表記されます。
普通に考えれば「KMS(かんさい)」になりそうなところですが
こちらはすでにガーナにあるKumasi Airportが使用しています。

そこで関西=Kansai、国際(インターナショナル)=InternationalでKIとなりました。
最後のXは一文字余ったので何も意味を持たない「X」です。

日本の意味である「J」を付ければいいのではと思うのが普通ですが
残念ながら「KIJ」はすでに新潟国際空港に使用されていたため使用できません。
続いて空港=AirportのAをつけようかと考えられましたが
「KIA」はすでにパプアニューギニアのKaiapit Airportが使用しています。
そこで何の意味も持たない「X」が採用されています。
同じようにロサンゼルス空港もLosAngels+Xで「LAX」と表記されます。

ちなみに、新潟国際空港が「KIJ」と表記されるのは理由が分かっていません。
新潟国際空港は歴史が古く、開港の歴史は昭和4年(1929年)にもさかのぼります。
おおよそ100年近い歴史を持つ空港なのです。
それほど古い空港であるなら「NIG」「NGT」「NII」と表記すると思いきや全く関係ない「KIJ」です。
「NIG」はキリバスのニクナウ空港に割当られていますが「NGT」「NII」はどの空港にも割当られていないので謎が深まります。

実は新潟国際空港は太平洋戦争集結時にはアメリカ軍が運用飛行場として接収された歴史があります。
当時のアメリカ軍では極東地域の作戦コードに「K」を使用していました。
一節ではこの「K」が新潟国際空港にも使われたのではないかと考えられますが
当時の資料等は残されておらず、なぜ「KIJ」と表記されているのかは現在も謎のままなのです。