日本にはいくつ空港があるか知っていますか?
正解は97ヶ所です(2022年2月現在)。
これは「空港(ヘリポートを除外する)と「飛行場」をあわせた数です。
(※自衛隊専用やアメリカ軍が専有する空港は含めない)
97ヶ所もあればすべての都道府県には空港があると思いきや
空港がある都道府県は全国に37都道府県です。
残りの10県には空港がありません。
つまり、多くの空港を持つ都道府県と、逆に1件も持っていない都道府県もあるということです。
中でも国際線が中心に就航している大規模空港は4つです。
成田、羽田、中部、関西ですね。
次に国内線中心で各都道府県を結ぶ拠点空港が羽田に加えて
新千歳、伊丹、福岡、那覇です。
これに地方空港、自衛隊と共有されている小規模飛行場を合わせて合計で97ヶ所です。
日本という狭い国に97箇所も空港があって、本当にすべて利用されているの?と思う方も多いでしょう。
またそんなに空港があったの!?知っている空港を頑張って並べてもせいぜい10ヶ所くらい……なんて方もいらっしゃるでしょう。
実際、旅行好きな方、飛行機を使った出張が多いという方でも利用したことがあるのは20ヶ所ぐらいでしょう。
なぜなら、多くは離島の小さな空港や民間航空会社の路線がない空港も多いからです。
97ヶ所の空港はJALの破産時などに「多すぎる!」とネットでも取り上げられたことがあります。
実際、国が管理している27の空港でも黒字で営業できているのは羽田や新千歳などの一部の空港に限られます。
その他の空港はほとんど赤字です。
航空会社が管理している成田や関西は黒字で営業されていますが、その他はほとんど赤い状態です。
全体で合算すればかろうじて黒字の空港が赤字の空港の収益を補い、トータルで黒字経営になっているというのが実情です。
このデータは2015年の収益で、コロナ以前のものですから、現在の経営は更に厳しいものとなっているでしょう。
空港の数が多すぎるのか、それとも適正なのか、逆に少ないのかは何をジャッジの基準にするかによって異なるでしょう。
たとえば、面積あたりや人口あたりの空港数を他の先進諸国と比べると大差ない数であることがわかります。
アメリカなどは空港の数自体は特出して多いのですが、広い国土や人口あたりで換算すると
他の国に比べて特出して多いということではなくなります。
地方空港の数も多く、年間利用者の数で比較すると比べ物にならないものがあります。
ただし、空港は簡単に建造できる施設ではありません。
日本で最も新しい空港は2013に開港した新石垣空港ですが、2006年に着工し、開港までは7年の年月がかかりました。
コスト面も考え、地域にもよりますが、これから新空港を作るというのは難しい側面があります。
そして既存の空港に関しては施設を無駄にしない活用方法を考えて行くべきでしょう。
たとえばかつて鹿児島県に存在していた枕崎空港は2013念に閉鎖され
公共用ヘリポートとして利用される一方でその広い滑走路にソーラーパネルを設置し太陽光発電に利用しています。
シンガポールのセレター空港はプライベートジェット機の訓練場として解放されたことをきっかけに
世界各国から飛行機関連の会社が誘致され、空港工業団地ができています。
空港の運営が厳しい現状、今後空港が閉鎖され、何か別の形で利用されるケースが増えていくのは確かです。
今後の空港の数は大きく変化していくかもしれませんね。