JALグランドスタッフ制服の変遷──時代を彩ったデザインと現場に息づく美意識

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航空会社の制服は、ブランドイメージを象徴するだけでなく
現場で働くスタッフの誇りやモチベーションにも直結します。
特にJALのグランドスタッフの制服は、時代ごとに大きく姿を変えながら
その都度“働く女性像”を映し出してきました。
今回は1988年以降に登場した4代目から最新モデルまで、それぞれの特徴と魅力を振り返ります。

■4代目(1988〜2004):端正さと可愛らしさが共存した名作
個人的に特に印象深いのが、島田順子さんが手掛けた4代目の制服です。
ウエストベルトに控えめなロゴが施され、スカーフリボンも複数のデザインから選べるなど
当時としては斬新なバリエーションが魅力でした。
タイトラインのスカートと、しっかりした肩のジャケットが凛とした雰囲気を醸し出し
今見ても“レトロ可愛い”という言葉がしっくりきます。

スタッフからの評判も上々でしたが、一方でジャケットの重量感については意見が分かれました。
現場を動き回ることが多いグランドスタッフにとっては負担が大きかったものの
「きちんと見えるから」と季節を問わず着用する方も多く、制服に対するこだわりの強さが感じられました。

■5代目(2004〜2013):静かな気品をまとったグレートーン
続いて登場した5代目は、JALとしては珍しいグレーを基調としたデザインでした。
全体として落ち着いた雰囲気で、控えめな色合いが逆に大人の上品さを引き立てていました。

このシンプルな色使いに対し、スタッフたちが工夫を凝らしたのがスカーフです。
鮮やかな赤をアクセントにしたスカーフは、結び方に決まりが少なかったため
皆が鏡の前で自分らしいアレンジを探し続けていました。
静かな制服の中に“自分らしさ”を表現する楽しみがあったように思います。

■6代目(2013〜2020):伝統と新しさを融合した丸山敬太デザイン
2013年から採用されたのは、丸山敬太さんによるデザインです。
JALの伝統的なカラーをしっかり受け継ぎつつ、現代的なラインを取り入れたスタイルで
多くのスタッフから「着ていて気分が上がる」と高く評価されていました。
地上職向けの制服としては、最も支持が厚いモデルのひとつではないかと感じます。

■7代目(2020〜):優雅で動きやすい“ハイブリッドビューティー”
最新の制服は、江角泰俊さんの手によるものです。“ハイブリッドビューティー”というコンセプトの通り
洗練されたラインを保ちながら、動きやすさという実用性も兼ね備えています。
特に注目されているのが、2代目以来となるワンピースの採用です。
軽やかに動けるうえ、見た目も非常にエレガントで、現場での評判も非常に高いモデルです。

また、ロングスカーフにはデザイナーによる手描きの花模様があしらわれ
20色以上の色使いが華やかさを演出しています。結び方の自由度も高く
グランドスタッフ自身のアイデアが反映されたという背景も素敵なポイントです。

■制服は“働く誇り”を映す鏡
どの時代の制服をとっても、ただの業務服ではなく
スタッフの姿勢や美意識がにじむ大切なアイテムです。
空港で見かける彼女たちの姿がいつも凛として見えるのは
機能性とデザイン性に支えられた制服への誇りがあるからこそ。
制服は、グランドスタッフのモチベーションを大きく左右する“相棒”のような存在なのだと改めて感じます。