羽田空港で新ルートの運用が開始しました。
新ルートとは、一体どういうものなのでしょうか?
■1日あたり50便増える
新型コロナウイルスにより海外との行き来が減っていますが
この新ルートの運用が開始されることの最大のメリットが
国際線が1日50便増えて、毎日170便が発着できるようになる、ということです。
LCCが世界各国で多く利用されるようになり、海外が本当に身近になりました。
今まで以上に気軽に海外旅行に行く人、海外から日本へ来る人が増えています。
そこで、より多くの飛行機が発着できるように新ルートが利用されることになったのです。
これに伴って、より多くの人がスムーズに飛行機が利用できるように
国際線の第三ターミナルに加えて、第二ターミナルに増築が行われ
今までは国内線専用だった第二ターミナルからも国際線が利用できるようになりました。
■デルタ航空が成田から撤退
新ルートの運用が始まったことで、利用側として大きく変わるのが
アメリカの大手航空会社デルタ航空が成田空港から撤退するということです。
デルタ航空は新ルートの運用開始に合わせて全ての便が羽田から発着することになります。
現在はシアトルやホノルルなどの7路線を運行していますが
デルタ航空専用の広い航空ラウンジを工事中です。
夏頃にはオープンして季節ごとのメニューなどが楽しめるようです。
■どんなルートなの?
新ルートの最大の特徴が南風を利用するということです。
羽田空港にはその時によって北風と南風が吹いています。
そして検証の結果、南風が吹いている時には、都心側から到着し
海側へ出発することが効率的に運行できると分かったのです。
今まで風向きに関わらず同じルートで離発着していたのを
風向きに合わせて離発着の方向を調整することで
効率的に飛行機を飛ばすことができるようになります。
なんと最大で1時間あたり10回も増やすことができるそうです。
このルートが多く利用されるのは、南風が多く吹く夏場で
特に国際線の需要が集中する15:00~19:00を想定しているようです。
新ルートの運用が開始されましたが、現在はまだ南風が吹いている状況ではないということで
まだ新ルートでの離発着はないようです。
今後コロナウイルスの状況が落ち着き、再び海外に行く人が増えるにつれて
新ルートでの離発着も増えて行くでしょう。
■新ルートは急角度で着陸する
新ルートは今までのルートに比べて急角度で着陸します。
これはどうしてなのでしょうか?
実はこれにはアメリカ軍が関係しています。
新ルートは横田基地の空域を通過することになるため
日本政府とアメリカ軍が話し合い、騒音対策として横田基地の上空では
高度を落とさず、羽田空港へ近づいてから急角度で着陸するのです。
安全性については十分考慮されており、問題ないとされていますが
体感的にはどのような感じになるのでしょうか?
今までの着陸と同じ感覚でいると、急角度での着陸に驚くかもしれません。