飛行機のボディにアニメのキャラクターなどがペイントされているのを
見たことがあるでしょう。
一昔前までは飛行機のボディと言えば、白や銀などが一色となっており
文字などがあっても航空会社の文字などにとどまっていました。
では、いつから飛行機のボディがカラフルになり、
そしてそうなった理由は何なのか、詳しく見てみましょう。
■ペインとに変わる新技術の登場
飛行機のボディはペイントで色を付けていました。
そのため、カラフルなデザインにするためには、ペイントしなければならず
非常に手間がかかっていたのです。
しかしペイントに変わって特殊なシートを貼り付ける技術が開発され、
それによってスペシャルマーキングを施した機体が爆発的に増えたのです。
■スペシャルマーキングの火付け役
スペシャルマーキングの火付け役は、日本の全日空が行なった
「マリンジャンボ」が最初と言われています。
マリンジャンボとは全日空の乗客5億人突破を記念して、
機体のからデザインを全国の小中学生から公募しました。
その結果、巨大なクジラと海の仲間たちが描かれたデザインが採用され、
1993年の秋に就航したのです。
このマインジャンボが大好評で、世界中にスペシャルマーキングブームを起こしました。
■スペシャルマーキングのパターン
マーキングには次のようにいくつかのパターンがあります。
・自社の何周年記念などの節目を記念したデザイン
・新サービスのプロモーション
・異業種の広告
・国家主導の観光キャンペーン
・映画やアニメのタイアップ
日本で始めて旅客機のマーキングで広告を打ち出したのは、
1997年に日本エアシステムが採用したポカリスエットのスペシャルマーキングでした。
■レトロブーム、尾翼デザインの複雑化も
スペシャルマーキングがあまりにも増えたため、最近ではレトロなカラーリングが
増加傾向にあります。
例えばかつての塗装を再現した古き良き時代のシンプルデザインが流行しています。
他には尾翼デザインを複雑化することによって、個性を出そうとする取り組みもあり、
各航空会社のアピールの場となっているようです。
皆さんも飛行機に乗る際には、その飛行機のボディや尾翼に注目して、
どんなペイントになっているのかを観察するのもいいでしょう。
自分が乗る飛行機以外にも、空港には様々な飛行機が駐機されていますので、
それらを眺めるのも楽しみの1つと言えるのではないでしょうか。