外から見えない飛行機の機体の謎 その15

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飛行機に乗っていると、「なぜこうなっているのだろう?」と気になることがあります。
キャビンの傾きやシートベルトの位置、スマートフォンの機内モード
そして座席数まで、旅客機には安全性や快適性を考えたさまざまな工夫があります。

■水平飛行なのに、機内は少し傾いている?
巡航中の旅客機は、一見すると地面と水平に飛んでいるように思えます。
しかし実際には、機首をわずかに上げた姿勢で飛行しています。
その角度はおよそ2.5~3度です。

これは、主翼に十分な揚力を発生させながら、エンジンの推力を抑えて効率よく飛ぶためです。
そのため、機内も進行方向に向かってわずかな上り坂になっています。

テーブルを開くと少し傾いて見えるのも、このためです。
あらかじめ機体の傾きを考慮して設計されているので
テーブル面は実際にはほぼ水平になります。

■シートベルトは、なぜ腰の低い位置で締める?
シートベルトは、腰骨のあたりを通すように締めるのが基本です。
これは乱気流などで機体が大きく揺れた際
体が座席から浮き上がるのを防ぐためです。

さらに重要なのが、ベルトが腹部にかからないことです。
腰より高い位置で締めると、強い衝撃を受けた際にベルトが腹部へ食い込み
内臓に負担をかける可能性があります。

腰骨の位置でしっかり固定しておけば、ベルトが骨盤で支えられるため
より安全に衝撃を受け止められます。
単に「きつく締める」だけではなく、正しい位置で装着することが大切なのです。

■離着陸時に「機内モード」にするのはなぜ?
スマートフォンなどの電子機器は、使用時に電波を発します。
航空機では、こうした電波が機器や通信システムに影響する可能性を考慮し
飛行中は機内モードの利用が求められています。

ただし、「スマートフォンは飛行機の計器を誤作動させるので、飛行中は一切使えない」
という説明は、現在では正確ではありません。
航空機は、電子機器から発せられる電波への耐性を考慮して設計・運用されており
国土交通省も航空機の耐性などに応じて電子機器の使用ルールを定めています。

機内モードにすると、携帯電話回線などを使った通信を停止できます。
一方で、機内モードの状態でも、航空会社が提供する機内Wi-Fiに接続したり
Bluetoothイヤホンを利用したりできる場合があります。
つまり、機内モードは「スマートフォンを完全に使えなくする機能」ではなく
航空機外の携帯電話ネットワークなどへの無線通信を
停止するための設定と考えると分かりやすいでしょう。

■同じ旅客機なのに、座席数が違うのはなぜ?
同じ機種の旅客機でも、航空会社によって座席数が大きく異なることがあります。
理由の一つが、座席の配置です。

エコノミークラスを多く配置すれば、より多くの乗客を乗せられます。
一方、ビジネスクラスやファーストクラスは
一人あたりに必要なスペースが大きいため、その分だけ座席数は少なくなります。

航空会社は、路線ごとの需要などを考慮して座席配置を決めています。
同じ飛行機でも、中身の「間取り」が違えば、乗れる人数も変わるというわけです。