「航空機」と「飛行機」は同じように使っている人が多いかと思いますが、
実はその定義は厳密にいうと異なります。
それぞれどのような定義づけをされているのか、見てみましょう。
■「航空機」と「飛行機」との定義
航空機の定義とは、人が乗って空中を飛行できる乗り物
とされており、空を飛ぶ乗り物のほぼすべてを指している状態と言えます。
対して飛行機とは、エンジンを動力源として翼に生じる
揚力を使って飛ぶ乗り物を指します。
ん?同じではないのか?と思うかもしれません。
では、実際の例を挙げて違いを見てみましょう。
■空を飛ぶ乗り物
空を飛ぶ乗り物はすべて航空機という扱いになります。
例えば、気球のように人が乗って飛んでいる乗り物は、
エンジンで動いてはいないので飛行機ではないですが、航空機の扱いになります。
グライダーも人が乗っているので航空機の扱いです。
しかしグライダーは翼はありますが、エンジンを持たないので飛行機ではありません。
このように飛行機は航空機の一部と言い換えることができるのです。
飛行機を航空機ということはできますが、その逆は必ずしも
そうとは限らないということがわかります。
■航空機は軽航空機と重航空機に分類される
航空機は軽航空機と重航空機の2つに分類されます。
重航空機とは、翼に生じる揚力で飛ぶ乗り物のことで、
飛行機やヘリコプターはこの分類に当てはまります。
その中でも飛行機は固定翼機、回転する翼を持つヘリコプターは
回転翼機と呼ばれています。
軽航空機とは、空気より軽いガスの浮力などによって浮くものを指します。
例えば、気球や飛行船が該当します。
■航空機にも例外はある
いくら人を乗せて飛ぶ乗り物だとしても、航空機に分類されない例外もあります。
それはロケットなど、宇宙空間を飛んでいるものです。
これらは飛翔体であり、人が乗っていても航空機扱いとはなりません。
なのでいくら有人ロケットであっても、それは航空機ではないのです。
同じ考えで行けば、国際宇宙ステーションも有人で地球の周りを飛んでいる?
回っていますが、航空機ではありません。