シンガポールのチャンギ空港はイギリスのスカイトラックスによる空港と航空会社のランキングでも
常に1位を取るほど人気と評判の高い空港です。
なぜここまでホスタビリティ二力を入れているのか?理由は明白です。
そこにはシンガポールのお国事情があります。
シンガポールは国土も狭く、人口も少ない国です。
普通に空港を作ってもシンガポールの方が海外旅行や出張に行く際や
シンガポールに観光に来る他の国の方のみが利用するだけです。
それでは圧倒的に利用者が少なくなってしまいます。
ただ、空港利用者を増やそうにも、それでは限界があります。
そこでチャンギ空港が行っているのが「乗り継ぎ」を利用するということです。
世界の空港路線で最も利用者が多いのがヨーロッパとオーストラリア/ニュージランドを結ぶ
カンガルールートと呼ばれる路線です。
しかし、ヨーロッパからオーストラリアには距離が長すぎて直行することができません。
必ずどこかで給油しなければいけないため乗り継ぎが必要になるのです。
そこに着目したのがチャンギ空港です。
チャンギ空港は乗継便にとにかく力を入れています。
乗り継ぎ手続きがスムーズに行くように様々な工夫がされていますし
待ち時間が長くなってしまっても、退屈することなく空港での時間を過ごせるようになっているのです。
乗継便が日をまたぐこともあるため、セキュリティゲート内にはホテルがあり
空港から一歩も出ずに乗り継ぎの間の時間を楽しくリラックスして過ごすことができます。
空港が快適になったことで、エアラインの就航が増え、エアラインの就航が増えると
空港で待ち時間を過ごす人がシンガポールでお金を落とすという好循環です。
同じように乗り継ぎに目を付けたライバル空港がドバイ空港です。
大量のオイルマネーで豪華に作られたドバイ空港は高級路線でエンタテイメントに特化しています。
「金」が買える自動販売機、高級車が当たる1枚1万円もするくじなどなど
面白い企画で注目を集めています。
仕掛けられたチャンギ空港も黙ってはいません。
4番目のターミナルが開設され、3本目の滑走路が整備されショッピングエリアを更に充実させ……。
競い合うことで更に進化を遂げているのです。