初めて羽田空港国際ターミナルに降り立った中国人観光客は
「あれ?意外と日本の空港って小さいんだね」という感想を抱くことが多いようです。
なぜなら中国の国際空港はどこもとても豪華で広大な敷地を持っているからです。
羽田空港は中国の空港に比べると、とてもコンパクトです。
国土面積が中国に比べて狭い日本では空港の面積も比例して小さいのですが
これほどコンパクトに、また機能的に建設された空港は他のないでしょう。
コンパクトで機能性が高い、そんな日本製品を象徴するかのような空港が羽田空港です。
そして、前述のような感想を抱く中国の空港は「圧倒的なスケール」を全面に押し出しており
こちらもまさに国民性を表すかのような空港です。
中国の国際空港はとにかく広く、半端ないお金を投じて建設されていることがわかります。
北京空港の総面積は約100万平方メートル……といってもピンと来ませんよね。
東京ドームに換算すると約21個分……と言っても広さを想像するのは難しいです。
とにかく端から端までが遠い!!!世界最大規模の空港です。
2008年の北京オリンピックに合わせて作られた第3ターミナルのコンソールは
なんと全長3km。
普通にコンソールを端から端まで歩くだけでも45分はかかってしまう計算です。
これを一般的な「国際空港」と思って日本を訪れると羽田空港の小ささに驚くのも無理はありません。
北京空港では出発ロビーに中国庭園があります。
通路には至るところに中華風の美術品が展示されています。
最も注目を集めるのは「九龍壁」と呼ばれる白い壁です。
これは北京の故宮にある歴史的遺産のレプリカで9匹の龍が彫刻されています。
遠くからもとても目立つので待ち合わせスポットとしてもよく利用されます。
同じく「その国らしさ」が感じられる空港と言えばカナダのバンクーバー空港です。
空港に到着後、入国手続に向かうと巨大なトーテムポールがそびえ立ちます。
カナダと言えば森林の多さ、自然の豊かさが知られますが
同時に先住民族が暮らしていたということを国内外の人に知らせているのです。
古くからカナダ太平洋岸には先住民がトーテムポールを作り一族の物語を彫り込んで暮らしていました。
19世紀後半の同化政策でこれらの文化は失われつつありましたが
徐々に先住民の文化が注目されるようになり、カナダを代表する国際空港には
先住民アートにあふれる形になったのです。
イタリアのボローニャ空港ではドゥカティのバイク、ランボルギーニのスーパーカーなどが展示されています。
こちらの空港ではフォローミーカーにランボルギーニが使用されており
国をあげてイタリアが誇るスーパーカーやバイクをアピールしています。
日本の地方空港でも独自の文化をアピールしていることが多いです。
例えば那覇空港では守り神であるシーサーがたくさんいます。
至るところにシーサーがあるだけではなく、隠れるようにこっそり設置されていることもあるので
ディズニーランドの隠れミッキーのように隠れシーサーを探すのも楽しいでしょう。
他のも松屋か空港では愛媛県特産のブランド材木「媛すぎ」を使ったベンチが置かれていますし
神戸空港では川崎重工のバイク、広島空港ではマツダの車が展示されています。
こうした「文化」を見て楽しめるのも空港ならではの楽しみですね。