今回も前回、前々回に引き続き飛行機の秘密について、ご紹介します。
■動物は飛行機に乗れるの?
飛行機に乗ったとき、ぐるりと周囲を見渡しても通常、動物が乗っていることはありません。
機内に乗って良い動物は補助犬(盲導犬、聴導犬、介助犬)だけだからです。
では、動物は飛行機に乗れるのでしょうか?
愛犬や愛猫と一緒に旅行に行くことは可能なのでしょうか?
日本の飛行機では動物は貨物室に載せられます。
もちろん、空調はきちんと完備されているので暑すぎたり寒すぎたりすることはなく
動物が安全快適に過ごせるようになっています。
ただし、あまり気軽に動物を飛行機に乗せるのはおすすめしません。
なぜなら、飛行機の音や振動は動物にとってかなりのストレスになるからです。
人間なら「旅行に行くために飛行機に乗る」とわかりますが、動物はそうではありません。
突然知らないところへ連れ出され、飼い主と離れて騒音と振動がやってくるのです。
怖い思いから強いストレスを感じてしまう可能性があります。
大切なペットだからこそ、飛行機での移動はよほどのことがない限り避けたほうが良さそうです。
●豆知識!
実は海外の飛行機会社では機内へ動物の持ち込みを許可しているところもあります。
座席の足元に収まる小型犬や猫、インコ、ウサギなどの小動物だけですが、一緒に搭乗することができるのです。
欧米の空港ではリードに繋がれた犬が空港を一緒に歩いているのも見かけます。
■飛行機の最大の敵は鳥!?
巨大な旅客機からすれば、ハトやスズメなどはとても小さな生き物です。
こんな小さな生き物が飛行機の運行に影響を与えるとは、とても思えません。
しかし、小さな鳥が、飛行機にとっては敵とも言える存在なのです。
飛行機と鳥が衝突することを「バードストライク」と言います。
このバードストライクが起こるのは主に離着陸時の滑走路付近です。
万が一、飛行機のジェットエンジンがスズメなどを吸い込んでしまうと
ファンが曲がったり、破損する原因となります。
最悪のケースでは、エンジンが停止してしまったり、機内に肉が焦げる異臭が漂うことになります。
実際に海外では鳥と飛行機が衝突したことで、飛行機が川に不時着するという事故が起きたことがあります。
今、日本で運行している飛行機はバードストライクが起きても影響が出にくいように設計されています。
このため大事故に繋がる可能性は高くないものの、運航に混乱が起こることからバードストライクは危険なのです。
そこで飛行場では定期的に発砲音を流したり、鳥を遠ざけるためのパトロールが行われています。
●豆知識!
バードストライクは年間1500件程度起きています。
毎日どこかしらの飛行場で飛行機と鳥が激突していることになります。
当たったことに気が付かないほど軽い衝突もあれば、飛行機が引き返すケースもあります。