飛行機のフライトでは長時間になることもあるので、
場合によってはトイレを利用することもあります。
場所がどこであっても、トイレというのは快適な空間であってほしいものです。
飛行機のトイレには2種類あって、それぞれ仕組みが異なります。
1つはボーイング747などで使われている「循環式」で、
もう1つはボーイング767,787などで使われている「バキューム式」です。
現在のトイレはいずれの方式でも水洗トイレになっていますが、
ジェット旅客機になってからが水洗トイレの始まりなのは余り知られていません。
かつてはタンクに溜めこんで、着陸時にタンクを外して清掃するという仕組みで
機内に悪臭が漂うこともあったと言われています。
その後ジェット旅客機になった際に、タンクを固定式にして
汚物だけを抜き取る方法になったころに水洗式になりました。
では、2種類あるトイレの方式について見てみましょう。
【循環式トイレ】
循環式は、タンクに溜まった汚物を濾過し、抽出した水を水洗用に
再利用する仕組みで、抽出した水は殺菌、脱臭、青色に着色された
洗浄剤が含まれています。
循環式のタンクはトイレ単位で設置されており、汚物の抜き取り作業が非常に大変です。
しかも、濾過フィルターに異物が詰まってしまうと、大問題になってしまう
というデメリットがあります。
【バキューム式トイレ】
バキューム式では、循環式のデメリットを解消する仕組みが取られており
タンクは機内に1か所に集約されています。
そしてトイレとタンクを結ぶ配管は機外と繋がっていて、機内と機外の
圧力さを利用して汚物の回収を行っています。
トイレと汚物タンクをつなぐ配管の気圧を下げておくことで、
洗浄スイッチを押すと配管が開いて気圧の低いタンクへと吸い込まれていきます。
これが飛行機のトイレがもの凄い勢いで吸い込む理由です。
タンクは機内に1カ所なので、循環式のように複数からくみ取ることもなく
負担は軽減され、濾過の必要もないのでフィルターが詰まることもありません。
【まとめ】
現在の飛行機では「バキューム式」が主流となっており、「循環式」に出会う方が
珍しい状態となっています。
このようにトイレ1つでも飛行機だからこその工夫がなされており、
より快適な空間になるように作られています。
今後、飛行機でトイレを利用することがあれば、ああ、気圧差を利用して
トイレ空間を快適に保っているんだなと思う事でしょう。
機外と機内の気圧差を使ったバキューム式のトイレは、飛行機ならではの仕組みです。
なお、新幹線のトイレも勢いよく吸い込んでいきますが、機内機外の気圧差を利用しているというよりは
真空方式という仕組みで吸引しています。
基本的な原理は非濃い雨季の気圧差を利用したものと同じではあります。
細かなところまで気を使われているこれらの仕組みに満足しつつ、
飛行機の旅を満喫したいとことでしょう。