微笑みの国と呼ばれるタイには5つの世界遺産があります。
最も有名なのは1991年に登録された古都アユタヤでしょう。
しかし他の世界遺産ももちろん非常に魅力に溢れています。
今回はそんなタイの世界遺産をご紹介します。
古代都市スコータイと周辺の古代都市群
タイ北部にあるタイ族初の独立国家であるスコータイ王朝の遺跡です。
13~15世紀に及ぶタイ族最古の王朝で、メナム川支流のヨム川流域に栄えました。
スコータイとは「幸福な夜明け」を意味するそうです。
タイ文化の礎を築いたといっても過言ではない王朝です。
この時代、タイ芸術の古典様式が花開き、文字や文学などが生み出されたのです。
スコータイ歴史公園には200以上もの遺跡があり、数多くの仏塔や仏像があり
当時の暮らしに思いを馳せることができます。
スコータイ王は仏教の布教に熱心だったため、首都スコータイと
その周辺としであるシーサッチャナーライ、カンペーンペットに多くの仏教寺院を建造したのです。
とても広い公園のため、レンタルサイクルを利用して見て回るのがおすすめです。
バンチェンの古代遺跡
紀元前2500年~2000年にさかのぼる先史時代の貴重な遺跡がバンチェンの古代遺跡です。
バンチェンの古代遺跡は1966年に発見された遺跡で、土器や動物の骨等が発見されています。
東南アジアでは有史以前の人類居住跡として歴史的にも非常に重要なものです。
この遺跡が発見されたことにより、東南アジアで当時の人がどんな暮らしをしていたのか
様々な謎が解き明かされました。
渦を巻く模様を持つ土器はバンチェンのシンボルにもなっているのですが、とても愛らしいフォルムをしています。
隣接されているバンチェン国立博物館も一緒に訪れるのがおすすめです。
貴重な出土品が多数展示されているので歴史についてより深く学ぶことができます。
ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯
バンコクから205km北東にあるのがドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯です。
カオヤイ国立公園、タップラーン国立公園、バーンシーダー国立公園、タープラヤー国立公園の
4つの国立公園とドン・ヤイ野生生物保護区という1つの野生生物保護区が世界自然遺産に指定されています。
この森林地帯には絶滅危惧種を含む800種類以上の生物が生存しているそうです。
ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯が開発されず自然の姿が残ったのは
鬱蒼とした森林とその高低差のため稲作に適さなかった土地であることが理由とされています。
しかしその開発が遅れたことが逆に多くの動物たちの生命を育む大地として現存しているのです。
バンコクからは車で3時間ほどかかる場所にあるので、車を借りて行くのがおすすめです。