オランダというと風車、チューリップ、ミッフィー誕生の地をイメージする人が多いでしょう。
芸術に詳しい人ならゴッホやフェルメール、エッシャー、レンブラントなどの画家を思い浮かべるかもしれません。
オランダは日本の九州と同程度の国土面積ですが実は世界遺産が10個もあります。
そのうちの9箇所が文化遺産となっています。
比較的狭い地域に世界遺産がぎゅっと凝縮されているので観光地として訪れる
その多くが世界遺産に指定されているということになります。
今回はそんなオランダの世界遺産の中でも特に人気が高いスポットをご紹介します。
キンデルダイク-エルスハウトの風車群
オランダと言えば草原中でゆったり回る風車……とイメージが強いのですが
オランダの国内でまとまって風車が見られるのはキンデルダイク-エルスハウトの風車群だけです。
現在、オランダに残っている風車は約1000基ですが、その中でも19基の風車が湿原に並んでおり
その壮観な風景は観光客にも大人気です。
オランダの正式名称はネーデルラント王国で「ネーデルラント」とは「低地の国」を意味します。
その名の通り、オランダは全土の四分の一が海面より低い位置、海抜0m以下にあります。
このため海水による洪水を防ぐために排水機能を持つ風車がオランダのあちこちに作られたのです。
特に海面より7mも低い位置にあるホラントでは数多くの風車が必要で
ホラント州にあるキンデルダイク、エルスハウトには風車が沢山あるのです。
アムステルダムのシンゲル運河内の17世紀の環状運河地区
オランダの首都、アムステルダムの運河に立ち並ぶ建物の美しさは映画などでも
よく舞台になることもありかなり知名度が高いのではないでしょうか?
オランダには数多くの運河がありますが、これもオランダ国土の多くが海抜0m以下だからです。
そんなオランダでは水害がとても多く、水害との戦いの歴史から街づくりがされてきました。
アムステルダムという商業都市も、そうして発展してきたのです。
こうして完成した町並みはオランダの歴史そのものとも言えるでしょう。
まさに世界遺産にふさわしい風景なのです。
ワッデン海
ワッデン海はオランダ唯一の自然遺産です。
オランダ、ドイツ、デンマークの三カ国に渡る世界最大の湿地帯です。
三カ国に渡るというだけあってその長さは約500kmもあります。
当然、見られる風景はどの場所から見るかによって大きく変わります。
オランダ側から楽しめるワッデン海は遠浅の海で、6時間毎に1日4回
干潮と満潮を繰り返します。
特におすすめなのが干潮時に訪れることです。
潮が引くと遠くに見える島まで歩いて行けるほどで
普段は海の中にある場所をどんどん歩いていくと、360度ぐるりと水平線に囲まれることができます。
普段水平線を見ることはあっても360度ぐるりと水平線という状況は
なかなか見られるものではありません。
濡れても良い服装、防水性の高い靴を履いて訪れましょう。