空港には、旅客の目に触れにくい場所で
国の安全や秩序を守っている公的職種が存在します。
日常の移動を当たり前のものとして成立させるために
法律と責任を背負いながら働く人たちです。
ここでは、空港で特に重要な役割を担う三つの職種をご紹介します。
■税関職員
海外から帰国する際、手荷物検査を受けた経験がある方も多いでしょう。
税関職員は財務省に所属する国家公務員で、空港や港湾において
違法な物品の流入を防ぎ、輸入される物に対して法律に基づいた
課税が適切に行われているかを確認する役割を担っています。
ときにはランダムに旅客へ声をかけ、手荷物の中身を確認することもありますが
その対象に例外はなく、海外便から帰国するパイロットや
キャビンアテンダントも同様に検査を受けます。
業務は手荷物検査だけにとどまらず、麻薬探知犬の育成や運用
密輸入を防ぐための監視、不正薬物の鑑定など多岐にわたります。
到着ロビーで探知犬とハンドラーの姿を見かけたら
国の最前線で働く小さなプロフェッショナルの活躍に、ぜひ目を向けてみてください。
■入国審査官
出入国の際にパスポートを確認し、スタンプを押す入国審査官は
法務省の外局である出入国在留管理庁に所属する公務員です。
日本人および外国人の出入国審査をはじめ、在留資格の確認や管理を通じて
日本の安全と秩序を守ることが主な任務です。
業務に就くには公務員試験を突破する必要があり
パスポートやビザを正確に読み取る知識に加え
外国人との円滑なやり取りを行うための語学力も欠かせません。
グランドスタッフが関わる場面としては、直前の欠航や大幅な遅延が発生し
旅客の出国手続きを取り消す必要が生じたときなどがあり
現場では迅速な連携が求められます。
■保安検査員
空港の保安検査場で、旅客の手荷物を検査しているのが保安検査員です。
X線検査装置を用いて、機内持ち込み手荷物の中に危険物が含まれていないかを確認し
安全な運航を支えています。
時間に追われる旅客が多いなかでも、正確さと丁寧さを両立させる
高いスキルが求められる仕事です。
近年は検査機器の高性能化とともに、検査員自身の判別能力も向上しており
検査精度は年々高まっています。
一方で、意図せず持ち込まれる危険物も少なくありません。
花火や大量のライター、刃物付きのキーホルダーなどが発見された場合には
廃棄や預かりについて旅客と調整が必要になります。
対応が難航する際にはグランドスタッフが加わり、「空の安全を守る」という
共通の目的のもと、職種を越えた連携が自然と生まれています。










