ブラジルと言えば陽気で明るく、カーニバルで踊るサンバのイメージが強いと思います。
コーヒー、サッカーといったものをイメージする人も多いでしょう。
ブラジルは小さな地球と呼ばれることもあるくらい、人種のるつぼです。
黒人、白人、アジア人など多くの人種の人たちが混ざりあって暮らす地域でもあります。
そんなブラジルにはダイナミックな世界遺産が沢山あります。
今回は日本の裏側にあると言われるブラジルの世界遺産をおさらいしていきましょう。
イグアス国立公園
イグアス国立公園はブラジルとアルゼンチンの国境にまたがる国立公園です。
「イグアス」とは先住民グアラニーの言葉で「大いなる水」という意味です。
その名の通り、ナイアガラの滝、ヴィクトリアの滝と合わせて世界三大瀑布と言われています。
イグアスの滝の最大落差は80mを超えます。
水量は毎秒6万5000トンを超える大迫力です。
特に「悪魔の喉笛」と呼ばれるポイントの水の轟音は凄まじいものがあります。
ブラジル川から見える「悪魔の喉笛」は対岸ですが、その分じっくり眺めることが可能です。
滝の見学は遊歩道を歩くだけではなく、船やヘリコプターで見学することもできます。
リオデジャネイロ:山と海との間のカリオカの景観群
ブラジルの風景を思い浮かべた時に最も多くの人が思い浮かべるのが
この「リオデジャネイロ:山と海との間のカリオカの景観群」に含まれるコルコバードのキリスト像でしょう。
リオデジャネイロのランドマーク的な存在です。
このキリスト像はブラジル独立100周年を記念して建設されたもので
標高710mの小山に38mと巨大な像なのでとても目立ちます。
「カリオカ」とは「リオデジャネイロに住む人・出身者」ととい意味です。
この地域はコルコバードの丘、コパカバーナビーチなど周辺の発達してきた歴史を含め
文化的景観がまとめて世界遺産の対象となっています。
グアラニーのイエズス会伝道所群
こちらもアルゼンチンとの間に広がる世界遺産で
正しくは「グアラニーのイエズス会伝道所群:サン・イグナシオ・ミニ、サンタ・アナ
ヌエストラ・セニョーラ・デ・ロレート、サンタ・マリア・マジョール、サン・ミゲル・ダス・ミソンイス遺跡」と言います。
17世紀初頭、この地域では先住民であったグアラニー族がのんびりとした農耕生活を送っていました。
そこにイエズス会の新婦たちがキリスト教を広めるための拠点として数多くの伝道所が建設しました。
当時、イエズス会の神父たちとグアラニー族は非常に穏やかに共同生活を送っていたそうです。
しかし、1767年にスペイン王がイエズス会の追放を命じたために集落は廃村となり
伝道所として使われていた建物が遺跡として残りました。
ブラジル側にあるのはサン・ミゲル・ダス・ミソンイス遺跡のみですが
日干しレンガで作られた建物は当時の牧歌的な暮らしを思い浮かべられる素晴らしい遺跡です。