飛行機には航空路という道が存在しています。
しかし実際には道があると言っても、目に見える目印があるわけではありません。
それでも飛行機は道に迷うことなく、目的地まで到着できます。
では、どのようにして自分の位置を把握して、目的地まで飛行しているのでしょうか。
飛行機の航法は歴史と共に、大きく進歩してきた。
その過程において様々な航法が考えられてきたが、現在主流となっているのは
無線航法と自立航法の2種類の航法になっている、どのような物か見てみましょう。
■無線航法
無線航法とは、地上に設置した無線設備の電波を飛行機が受信し、
自分の位置を知るという方法です。
2つの無線設備が発した信号をそれぞれ受信し、その情報をもとにして
自分の位置を割り出しているのです。
船が航行するのに灯台が必要なのと同じように、無線設備は飛行機にとって
灯台のようなものなのです。
しかし無線航法は電波が届くことが前提となっているので、
電波が届かないところでは役に立ちません。
もっと言えば、出発地と目的地の航路の途中に、無線設備を途切れなく設置することは
ほぼ不可能であるとも言えます。
そのため、無線航法を使った飛行では飛行経路がジグザグになってしまい
飛行時間が伸びてしまったり、燃料のロスが発生するといったデメリットがあります。
■自立航法
無線航法のデメリットを補完する方法として考え出されたのが、自立航法です。
飛行機に備えられたコンピュータで一を把握する方法で、カーナビに代表される
GPSを使った広域航法が急速に普及し標準化されています。
飛行機に搭載されたコンピュータとGPSを併用し、人工衛星の電波を使うことで
自分の位置を割り出せるのです。
世界中どこにいても人工衛星が地球の周りをいくつも回っているので、
電波を受信することができるのです。
更なるメリットとしては、出発地と目的地を直線的に無図ぶことができるので、
ジグザグに飛んでしまう事もなく、飛行時間や燃料のロスがなくなりました。
そのため無線航法よりも短い距離で飛行できるようになったのです。
自立航法によって、航空路の混雑状態や複線化にも成功するなど
空の道は便利で安全になっています。
■まとめ
このように無線航法と自立航法があり、主流としては無線航法となっていますが
GPSが混乱を引き起こす可能性もあるため、両方の機能を備えている飛行機が多いです。
より便利でより安全に飛行機を利用できるように、空の道にもしっかりとした
目印がついていることがわかりました。