飛行機が安全に離着陸するために欠かせないのが滑走路のメンテナンスです。
空港の建物は空港ターミナル会社が所有していますが
滑走路は空港ターミナル会社ではなく日本の場合、国、県、市のいずれかが所有しています。
滑走路の管理による空港の区分は次の通りです。
・国管理空港……国が滑走路を設置・管理する拠点空港
・地本管理空港……地方自治体が設置・管理している空港
・特定地方管理空港……国が設置し、地方自治体に管理を任せている空港
日々、飛行機が安全に離着陸するために滑走路の点検や空港灯火のチェックなどを行っているのは
空港管理事務所と呼ばれるもので、ここの職員は公務員です。
国や県、市が管理しているため、職員も公務員扱いになります。
航空会社が支払っている着陸料は空港ターミナル会社ではなく滑走路を所有している
国や地方公共団体の収入です。
着陸料は飛行機の重さによって決まります。
たくさん滑走路がある羽田空港などの拠点空港では着陸料で儲けが出ますが
地方空港は飛行機の離着陸がそれほどないため赤字となります。
滑走路のメンテナンスにはとてもお金がかかるため、地方空港では着陸料だけで賄うことはできません。
滑走路は一般の道路と同じようにアスファルトでできていますが、普通の道路と違って
重たい飛行機が利用できるようにアスファルトの厚さは2~3mになります。
これくらい分厚くなければ、重たい飛行機が離着陸する衝撃に耐えられないのです。
映画などで飛行機が一般の道路に不時着するシーンが描かれます。
しかし一般的な道路の場合、アスファルトの厚さは数センチしかありません。
映画のように一般道路に飛行機が不時着した場合、道路のアスファルトは粉々に砕け散ってしまうでしょう。
飛行機が駐機している場所はエプロンもしくはランプと呼ばれます。
そして滑走路はランウェイと呼ばれます。
飛行機は滑走路に向かうまでの間、エプロンに駐機していますが折り返しまでの間
次のフライトに備えて給油や機内清掃などが行われています。
この給油を専門にしている会社も空港ごとにあります。
例えば羽田空港では三愛石油という会社が飛行機に給油を行っています。
羽田空港を利用すると着陸する際にタンクが複数あるのが見えます。
このタンク1つに羽田空港の全航空機1日分の給油量となっているそうで、その莫大な量に驚くことでしょう。
飛行機が駐機している時間は30~1時間です。
機体が大きいほど給油にも清掃にも時間がかかるため準備時間が長くなります。
LCCの場合はこのためコンパクトな機種に統一し準備時間や待ち時間を短縮しています。