フライト便がキャンセルになることは、乗客にとって一大事ですが
それだけでなくグランドスタッフにとっても対応に追われることになるので、
慎重で冷静かつ的確な対応が求められます。
この対応を間違えてしまうと、乗客からの二次クレームとなってしまい
後々のもめごとに繋がってしまうリスクがあります。
それではフライト便がキャンセルになった場合に、グランドスタッフが
どのように対応しなければならないのか詳しく見てみましょう。
■フライト便キャンセルの原因
フライト便がキャンセルになる原因はいくつかあります。
原因を分類すると多岐にわたりますが、おおむね以下の5つになります。
・天候不良
・技術面の問題や整備不良
・乗務員の不足
・空港の混雑
・政治的な理由
天候不良ないしは整備不良によるキャンセルがほとんどです。
台風が接近している場合などは、前日の段階でキャンセルが確定する場合もありますが、
急な天候不良などはフライト直後になることも珍しくありません。
グランドスタッフはこれらのキャンセルの原因を理解しつつ、
乗客に対して適切に説明しなければなりません。
■さまざま問題を発生させるフライトキャンセル
天候不良は航空会社に責任があるわけではありませので、
不可抗力となりますが乗客から見れば原因が何であれ、乗る予定であった飛行機が
飛ばないという事実に変わりはありません。
殆どの人はフライトがキャンセルになったことを知らない状態で、
空港に来ますのでその失望はかなりのものであることは手に取るようにわかります。
その日のうちに代替便を用意できるのであれば、少しの時間的な負担で済みますが
その後の便も相次いでキャンセルになったり、キャンセルでなかったとしても
既に満員の場合は振り替えもできなくなります。
そうなると乗客には翌日以降の便を案内することになりますし、
当然、帰宅を考えている人には宿泊施設についての金銭的な保証もしなければなりません。
全額とまではいかないところが、さらに乗客の不満を増大させてしまうので、
このあたりの対応はグランドスタッフにとって非常に難しい場面となります。
中でも一番やっかいなのは航空会社にキャンセル原因がある場合です。
整備不良などが最も多い理由となりますが、当日内での代替機案内が難しいケースが多く
他社への振り替えなども簡単には行えません。
タイミングが早ければ早いほど乗客へのダメージは軽減できますが、
中にはすでに飛行機に搭乗しているタイミングでこれから離陸というときに
キャンセルになる事例もあります。
そしてこれらは珍しいことではありません。
■グランドスタッフが果たすべき役割
フライト便のキャンセルが発生した際、グランドスタッフは乗客の対応において
重要な役割を果たします。
まず、キャンセルの情報を迅速に乗客に伝えることが求められます。
空港のアナウンスや電子掲示板、さらには個別の通知を通じて、乗客に最新情報を提供します。
また、乗客の質問や不満に対して丁寧に対応し、代替便の手配や宿泊施設の手配など、
必要なサポートを提供します。
特に、国際線の乗客に対しては、言語の壁や文化の違いを考慮した対応が必要です。
乗客が安心して次の行動を取れるように、明確な指示とサポートを提供することが重要です。
また、キャンセルによる影響を最小限に抑えるために、迅速な対応と効率的な
問題解決が求められるため、臨機応変に処理するスキルが必要だと言えるでしょう。