空港と共存する宗教

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空港には世界中の人が訪れます。
特に国際空港ともなれば様々な国の人が日々訪れ行き交います。
当然彼らはそれぞれに独自の文化を持っており、それぞれ異なる宗教を持っています。

仏教徒、キリスト教徒人、イスラム教徒人、ヒンドゥー教人などなど。
日本人には強い信仰心を持つ人があまり多くありませんが
日本を訪れる外国の人は強い信仰心を持ち、宗教が生活に根付いている方も多いです。

空港では様々な宗教を持つ人が訪れる場所なので
宗教と共存する一方で、どれか一つの宗教を強く表すことがないように
宗教色はできるだけマイルドに抑えられています。

空港には様々な宗教を持つ人が祈りの時間を持つために「プレイヤールーム」と
呼ばれる施設が設置されています。
海外でも国際空港では必ずターミナルの端にプレイヤーズが男女別に設置されています。

プレイヤールームはすべての人が利用できます。
イスラム教徒だけではなく、キリスト教徒でも仏教徒でも利用可能です。
様々な宗教の人が使う場所なので、多くがなにもないシンプルな空間となっていることが多いです。

祈りの場所というと十字架が置いてあったり、メッカの方角が書かれているかもと思うかもしれません。
しかし様々なバックグラウンドの方が利用することから、敢えてとてもシンプルになっているようです。

最も特徴的なのは水道とシンクが備わっているケースが多いという点です。
シンクは低い位置に設置されていることもあり、これはイスラム教徒の方が祈りの前に足を洗うからです。
水道設備が設置されていない場合、近くのトイレで足を洗ってしまうため
トイレの手洗い場が水でビチャビチャになってしまうことがあるようです。

日本でプレイヤールームが設置されたのは2005年の成田空港が最初です。
その後2014年に羽田にも設置されました。
しかし実は羽田空港にはプレイヤールームができる前から祈りを捧げられる宗教施設がありました。

それは第一ターミナルの到着フロアの裏手にある航空神社です。
ここはオフィスの一室がまるごと神社になっているちょっと風変わりな空間で
1963年に航空業界の発展を願って設置されたものです。
第1ターミナルを利用する際には旅の安全を祈って訪れてみると良いでしょう。

また羽田空港の国際線ターミナルには1/2サイズの『日本橋』が設置されているのですが
このたもとの壁に絵馬をかけられる壁があります。
絵馬は自動販売機で販売されており、1枚500円です。
こちらの絵馬は日本人だけではなく、外国人も多く訪れるため
外国語で願いが書かれた絵馬も多く奉納されています。
この絵馬は一般的な社寺で使われているものと違い見た目は宗教色が薄めです。
様々な宗教・民族の方が利用しやすいように、こちらも宗教色を薄めてあるのでしょう。
飛行機は「落ちない」ものですから合格祈願をしに行くのもおすすめですよ。