今回は飛行機に乗った時に感じることが多い疑問についてまとめてみました。
■飛行機の窓はどうしてあんなに小さいの?
飛行機で眺める景色が大好きというは多いですよね。
景色を眺めたいがために窓側を選ぶという方もいるでしょう。
逆に通路側しか空いておらず、景色を見られずにガッカリということもあります。
そんな時に思うのが「もっと窓が大きかったら景色がよく見えていいのに」ということです。
実際、航空会社がサービス向上アンケートを取ると
「もっと窓を大きくしてほしい!」という回答が多々あるそうです。
しかし飛行機はわざと窓を小さくしているわけではありません。
構造上、これ以上、窓は大きくすることができないのです。
なぜなら、胴体部分には何本も強力な柱が通っており、これが飛行機の強度を支えているからです。
窓はどうしてもその間に設置するしかありません。
このためどうしても窓が小さくなってしまうのです。
ところが、最新型のボーイング787とエアバスA350XWBは
従来型の旅客機よりも窓が1.3倍ほど大きくなっています。
これは両機種に使われた素材が炭素繊維複合材で、今までの素材よりも
かなり軽量な機体にすることができたからです。
柱の本数を減らすことができた結果、今までよりも窓を大きくすることができたのです。
今後は、更により優秀な素材が開発されることで
窓も大きなスペースを取ることができるようになるでしょう。
もしかしたら未来の飛行機ではよりダイナミックに上空から景色を楽しめるかもしれません。
■座席のテーブルはどうして傾いているの?
飛行機の座席でテーブルを出したとき、少し斜めになっていると思ったことはありませんか?
これは気の所為ではありません。
実際に飛行機のテーブルは3度ほど傾きがつけられた状態で設置されています。
これでは飲み物がこぼれてしまいそうですね。
実はこれ、必要な傾きなのです。
なぜなら飛行機は常に3度ほど飛行方向に傾いた状態で飛んでいるからです。
傾いてしまう分、先にテーブルも傾けてあるので
飲み物を乗せた時、丁度飲み物は水平に保つことができるようになっています。
飛行機は滑走路から飛び立ち、上空で水平飛行となります。
水平飛行は翼に生じる揚力と機体にかかる重力が釣り合った状態です。
この時、同じ飛行高度を保てるように飛行方向に3度ほど傾くのです。
当然ですが、飛行機内の通路や座席も3度ほど傾いていることになります。
飛行機内でトイレに行く時などに、感覚の鋭い人が
通路を歩くとわずかな傾きを感じられるはずです。
■どうしていつも左側から乗り降りするの?
旅客機を見るといくつもドアがついていることが分かります。
例えばボーイング777-300ERならドアは10個もついています。
しかし搭乗の際に利用するドアはたった1つか2つだけ必ず左側です。
たまには右側からでも良いのではないでしょうか?
これはもともと船が輸送の代名詞だったことに由来します。
船には右側に舵版が取り付けられていたため
右側を接岸させると邪魔になってしまいます。
そこで自然と左から出入りするようになったのです。
飛行機もこれに習って左手から出入りします。
その他の扉は機内食や美品の搬入で行われる他
非常用の脱出口として使われます。