飛行機に乗っている時に、乱気流に巻き込まれるなど機体が揺れるとドキッとしますよね。
まさかそんな簡単に墜落するわけがないとわかっていても、もしかして!?なんて考えてしまいます。
実際のところ、飛行機に乗っていて事故に遭遇する確率は、自動車事故に合う可能性よりもはるかに低いです。
2019年の世界のフライト数は約7000万便で、そのうち死亡者数は287名です。
飛行機事故で死亡する確率は約20万5552分の1。
0.00048%でしかありません。
対して車の事故で死亡する確率は0.9%です。
車の方が飛行機の2000倍は危険です。
それでも、飛行機に乗っている時の方が不安に感じるのは、空高い場所にいるからかもしれません。
では、万が一墜落事故に巻き込まれてしまった場合、もっとも生き残る可能性が高い座席はどこなのでしょうか?
これを実際に調べた方がいます。
アメリカのポピュラー・メカニック誌が過去25年を遡り旅客機事故20件の調査を行った結果が次の通りです。
・ファーストクラス(機体前部)……生存率49%
・ビジネスクラス(機体中部)……生存率56%
・エコノミークラス(機体後部)……生存率69%
ボーイング社や米連邦航空局も座席の位置で生存率が変わることはないと断言しています。
しかし、数字だけを見ると、高額な費用がかかるファーストクラスよりも、
安価なエコノミークラスの方が生存率は高くなると言えます。
1985年に日航ジャンボ123便が御巣鷹山に墜落し、死者250人という大惨事が起きた事故でも
奇跡的に救出された女性4人は後部座席に座っていました。
1989年にアメリカで起きたユナイテッド航空の墜落事故でも乗客269名のうち
生存者184名のほとんどが機体中部~後方のファーストクラスよりも後ろの位置に座っていました。
またボイスレコーダーやフライトレコーダーを収めたブラックボックスも
事故の衝撃が比較的少ない後部に設置されています。
とは言え、墜落してしまえば、どの座席でも危険なことには変わりがありません。
ファーストクラスでも危険ですし、エコノミークラスだから安全とは言えないのは確かです。
燃料タンクに火が付き、機体が空中で爆発してしまえば、前も後ろも関係ありませんし
海中に墜落してしまえば同じように前も後ろも関係ありません。
また、尾翼から墜落してしまえば後方の方が危険でしょう。
実際に飛行機が墜落してしまうほどの何かがあれば、どこの座席でも危険度はさほど変わりません。
飛行機は安全性が高い乗り物です。
自転車や自動車に比べても事故の割合も低く、不安に思う必要はありません。
それでもどうしても安全性が気になるという方は、次に飛行機に乗る時は後部座席を選んでも良いかもしれませんね。