空港施設は地上ばかりではありません。
普段見えない場所にも隠れた施設があります。見えない場所にどのような仕組みがあるのか、見てみましょう。
飛行機は翼に給油タンクがあり、翼そのものがタンクの役割を果たしています。
そのため飛行機に給油する際には翼の根元から燃料を入れますが、給油者で給油する際に燃料は車に積んでいるタンクから出ていません。
燃料そのものは空港の地下に埋設されているタンクからパイプで吸い上げて、飛行機へ給油する仕組みです。
車にタンクを積むと車そのものへ燃料を詰める作業が必要になるので、地下施設から直接給油するようになっているのです。
空港という特別な場所だからこそ、このような方法が取られていると言えます。いわば大きなガソリンスタンドのような仕組みになっているのです。
また、地下には電気や冷暖房を供給する施設もあります。
飛行機は駐機している間は完全にエンジンを停止していますが、その間も清掃などの作業が必要になるので電気や冷暖房は欠かせません。
そのため、空港の地下からそれらの資源を提供しているのです。
空港の地面にはいくつものマンホールが存在していて、縁の赤いものが燃料、青が冷暖房、黄が電力となっています。
飛行機を待っている間など、マンホールの色をみて確認してみてはどうでしょう。
更に滑走路上にはいくつかの数字が記載されています。
当然、数字には意味があるのですが、ご存じでしょうか。
滑走路上の数字は方角を意味しています。
北は36、南は18、東は09、西は27となっています。
どうしてこのような数字になっているかというと、円をベースに考えられているからです。
円は360度ですから、それを東西南北に区切ると90度単位で表すことができます。
北はスタート地点なので360、そこから統計回りに進めば90度進んだところで東となります。さらに90度進むと南、さらに西という形になります。
それらの角度から1の位を省いたものを滑走路に記載して、方角を示しています。
方角を表すのにアルファベットを使用したほうが分かりやすいのでは?と思うかもしれませんが、英語を瞬時に判断できる国ばかりではありません。数字であれば、万国共通で方角を示すことができます。
このような配慮が必要なのだと思い知らされますね。
那覇空港では18/36と記載されています。
これは南18から北36に向かって滑走路が走っていることを意味します。
同じように神戸空港や宮崎空港は09/27と記されていて、東09から西27に向けて滑走路が走っているのです。
このように空港施設は地上だけでなく、地下や地面にも意味のある施設が存在しています。
こういった情報を知った上で空港を利用すれば、また変わった感覚で空の旅を楽しめることでしょう。
ちょっとしたマメ知識としてニヤニヤする楽しみ方もおつではないでしょうか。