外から見えない飛行機の機体の謎 その8

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飛行機は離陸してから着陸するまで
多くの装置やシステムが連携して運航されています。
エンジンの始動方法や巡航高度、自動操縦の仕組み、燃費を向上させる飛び方などには
安全性と効率性を高めるための工夫が詰まっています。
今回は、飛行機の運航に関する4つの疑問をわかりやすくご紹介します。

■旅客機のエンジンはどうやって始動する?
旅客機のエンジンは、自動車のようにキーを回すだけでは始動できません。
大型旅客機では、まず「APU(補助動力装置)」と呼ばれる
小型エンジンを起動することから始まります。

APUは圧縮空気を作り出し、その空気でエンジンスターターを回転させます。
この回転がメインエンジンへ伝わり
一定の回転数に達したところで燃料が送り込まれ
点火装置によって燃焼が始まります。

また、APUはエンジン始動だけでなく
駐機中の機内へ電力や空調を供給する役割も担っています。
特に冬場は機内を暖めるため、出発の数時間前から稼働していることもあります。

メインエンジンが安定して回転を始めると
APUの役目は終わり、以降はメインエンジンだけで飛行を続けます。

■飛行機はどれくらいの高さを飛ぶ?

旅客機は一般的に、高度約1万メートル前後を飛行しています。

国内線ではおよそ7,000〜1万3,000メートル
国際線では1万〜1万5,000メートル程度が巡航高度です。
ただし、目的地までの距離や機体の重さなどによって最適な高度は変わります。

高い高度ほど空気が薄くなり、空気抵抗が減るため燃費は向上します。
しかし、短距離路線では高高度まで上昇するための
燃料や時間がかえって無駄になる場合があります。

また、長距離便でも離陸直後は燃料を多く積んでいるため機体が重く
最初から最高高度まで上がることはありません。
まず約9,000メートル付近で巡航し、飛行中に燃料を消費して機体が軽くなるにつれて
1,000メートル前後ずつ高度を上げ
最終的に約1万3,000メートル付近まで上昇することがあります。

■自動操縦中にパイロットは何をしている?
現在の旅客機には高度な自動操縦システムが搭載されており
巡航中はコンピューターが機体の姿勢や速度、進路などを自動で制御できます。

飛行計画を入力すると、自動操縦装置や航法システム
推力制御装置などが連携し、目的地まで効率よく飛行を続けます。

しかし、自動操縦だからといってパイロットが何もしないわけではありません。

飛行中は各種計器やシステムが正常に作動しているかを常に監視し
天候の急変や乱気流、飛行ルートの変更などに対応しています。
予期しないトラブルが発生した場合には
すぐに手動操縦へ切り替えられるよう備えています。

また、離陸と着陸は特に重要な工程です。
自動着陸が可能な空港や機体もありますが
実際にはパイロットが状況を判断しながら操縦する場面が多く
高度な技術と経験が求められます。

■燃費の良い飛び方とは?
大型旅客機は1分間に100リットル以上のジェット燃料を消費するため
燃費の改善は航空会社にとって重要な課題です。

燃料を節約するためには、まず風を上手に利用することが欠かせません。
北半球の中緯度には偏西風が吹いており
東へ向かう便では追い風を利用することで飛行速度が上がり
飛行時間を短縮できます。

反対に、西へ向かう便では向かい風の弱いルートを選ぶことで
燃料消費を抑えています。

さらに、高い高度を飛ぶことも燃費向上につながります。
高度が上がるほど空気抵抗が小さくなるため
より少ない燃料で飛行できるからです。

このように旅客機は、風向きや高度を細かく調整しながら
その日の気象条件に合わせて最も効率の良いルートを選び
安全かつ経済的な運航を実現しています。